未来の見えぬ丘公園

彼の歩幅でゆく日曜日
やっと合った目にまるで緊張の色はなし
無邪気な笑顔を見ていたら
私の人生ひとつも良いことなかった気がしてきた

何もかもが最後のように思えちゃって
もらったガムが捨てられない

体調不良に甘えて彼の優しさを盗む
このまま看取ってくれないかな
責任とれないならば下の名前で呼ばないで
玉砕覚悟の決意はどこへ
未来の見えぬ丘公園

彼の辞書に載っている
理想主義気質の鋭い格言はちょっとやだ
「僕は僕」という信念が
私をいっそう孤独に仕立てあげてる気がしていた

何もかもが初めてって言えなくて
もらったガムを噛み締める

並んで歩く二人はきっと恋人に見えるね
だけどまだ車道側は私
いじけてポケットの中にボイコットしたゲンコツを
空いてるその手で解きに来て
配慮に欠ける王子様

(泪の数だけ弱くなる私を守ってたもれ…!)

彼の優しさに惚れて
己の愚かさを知って
いつまでこうして悩めるかな

「君は君だ」と微笑む彼は何にも知らない
口の中ではもうチェリー味が消えた
未来の見えぬ丘公園

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作詞作曲:凹川
ライブアルバム「社会の窓」収録