この街のどこかで

忙しない人混みの中 幼い手を引く誰かの手
はぐれぬように寄り添い ひたすら歩いていく

頼りない独り言をいま静かに飲み込んだら
そっと思い出している掌の温もり

戸惑うたびに 立ち止まるたびに
大事なものを失くしてきたけど
見守るように 微笑むように
誰かが待ってる この街のどこかで
 

暮れゆく時に飲み込まれ 迎えを待つ迷子のように
懐かしい言葉を浮かべ ひたすら前を向く

ここにはない面影をいま静かに手放したら
やっと踏み出して気づく頬を伝う温もり

つまずくたびに 転がるたびに
欲しいものさえ忘れてきたけど
流れるように 奏でるように
あの人も生きてる この街のどこかで
 

ささやくように はにかむように
誰かの笑う声が聞こえるよ
吸い込むように 味わうように
わたしは生きよう この街のどこかで

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作詞作曲:凹川

ライブアルバム「社会の窓」収録